AniLaPaint ver1.6 取扱説明書/パネルビルドパネル

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ビルドパネルでは、現在開いているカットパネルに連動して、実線画像ファイル彩色画像ファイルからセル画像ファイルをどのように作成するかを決めることができます。

カットパネルが開いていない場合には使用できません。(カットパネルが非表示でもカットが開かれていれば大丈夫です)

起動時には前回の終了直前に開いていたカットフォルダーが自動的に開かれるので、ビルドパネルもまた同様に開かれます。

もしこのパネルを非表示にしたり、再び表示する場合には、パネル・コマンドから、ビルドコマンドを実行することで表示状態を切り替えることが出来ます。

ツールバー
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ツールバーの一番左のボタンを押すとメニューが表示されます。
また、パネル上で右クリックすると似たメニューが表示されます。
右クリック・メニュー

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カラーバー

1行目に現在開かれているカットフォルダーのパスを表示しています。
2行目に現在選択されている色の情報が表示されています。

通常は RGB の値 ( 0 〜 255 ) が表示されますが、色に名前が表示されることもあります。

色の名前は、以下のパネル @ ➡ A の順に色を検索して見つかった場合に表示します。
@

カット・パネル内のパレット
A

パレット・パネル
1〜5の順
上記のパレット内で複数のタブを開いている場合には、アクティブなタブを最初に検索し次に左からタブの順に検索します。
同じ色は、早く見つかった方の名前だけを表示します。
ini ファイル・コンボボックス

現在開かれているカットフォルダーに複数のビルド設定ファイル(build*.ini)(Build.ini, Build_*.ini) がある場合には、このコンボボックスで対象を変更できます。

※ セル名毎に別のビルド設定ファイル(build*.ini)を作成したい場合には、 ビルドの設定... コマンドを利用して Build_*.ini を作成できます。
ビルド対象のセル

Build.ini しかないカットの場合には、全てのセル名がここに表示されます。
上記の例では、Build.ini と Build_Fr_LO.ini に分けてあり、_Fr, _LO フォルダーは、 Build_Fr_LO.ini の方に設定分けしていますので、Build.ini は残りの A, B, C, D フォルダーだけが表示されます。
エフェクト・レイヤー重ね
エフェクトのレイヤー重ねを設定します。
コンボボックス

隣のツールバーを利用してこれから追加するエフェクト効果を選択するためのコンボボックスです。

このコンボボックスをクリックすると、次のように追加できるエフェクトの一覧が表示されます。
エフェクトの説明は以下の通りです。
ぼかし(ガウス)
グラデーション
テクスチャー
ぼかし(移動)
ノイズを加える
実線レイヤー
この中から選択後、ボタンを押すことで、リストボックスの現在の選択行の上に新しいエフェクト効果を追加できます。
ツールバーとリストボックス上での右クリック・メニュー


左のコンボボックスで指定したエフェクト効果を下のリストボックスの現在の選択行の上に追加します。

下のリストボックスで現在選択されている行(複数可)を全て削除します。

下のリストボックスで現在選択されている行(複数可)を全て上に自動します。

下のリストボックスで現在選択されている行(複数可)を全て下に自動します。

このボタンをオンにすると、バケツカーソルに変化し下のリストボックスにペイントできる状態になります。 もう一度クリックすると、矢印カーソルに戻ります。
リストボックス
このリストボックスは、 セル画像ファイル を作成する際に生成するエフェクト・レイヤーの上下関係を意味します。 上下を変更するとエフェクトを重ねる順序が変化します。 通常は、一番下のレイヤーに 彩色レイヤー があります。
左側にあるチェックボックスで、そのエフェクトをオン・オフすることができます。

ボタンを押して新規のエフェクトを追加すると、のように、N/A の状態で追加されます。次に、彩色画像ファイルのうちのどの色に対してこのエフェクト処理を行うかを指定するために、まずその色をスポイトしてカラーバーを変更し、 ボタンを押してバケツカーソルに変えて、 この新しく追加した N/A の行をクリックして色を設定すると、のようになります。

この表は複数の行を選択できます。複数行を選択後上のツールバーを利用して、 削除 上に移動 下に移動することができます。

複数の行を選択している間は、他のリストボックスが全て白紙に表示されます。 1行だけ選択している間だけ他のリストに選択した行のエフェクト効果を定義する各種パラメータが表示されます。
プロパティリスト
上のリストボックスで1行だけ選択した時に、そのエフェクト効果の設定が表示されます。
エフェクトの種類によって表示される内容が異なります ⇒ ぼかし(ガウス)ぼかし(移動)グラデーションノイズを加えるテクスチャー実線レイヤー彩色レイヤー
範囲を定める色 / 色の置換
上のリストボックスで1行だけ選択した時に、そのエフェクト効果に関連する色の設定をここに表示します。

通常は「範囲を定める色」と表示されます。「範囲を定める色」とは、エフェクト効果が反映される範囲を指定するための色のことです。エフェクト重ねのプロパティリストで「出力範囲の色指定」の項目が表示される時には、この機能はオプションとなり False にするとこの設定画面が使用できなくなります。「出力範囲の色指定」が表示されないときには、この項目は必須となります。

彩色レイヤー を選択した時は、「色の置換」と表示され、ここで設定する色の定義は、 彩色レイヤー の色を置換するためのものになります。
ツールバーとリストボックス上での右クリック・メニュー


下のリストボックスの現在の選択行の上に空行 N/A を追加します。

下のリストボックスで現在選択されている行(複数可)を全て削除します。

下のリストボックスで現在選択されている行(複数可)を全て上に自動します。

下のリストボックスで現在選択されている行(複数可)を全て下に自動します。

このボタンをオンにすると、バケツカーソルに変化し下のリストボックスにペイントできる状態になります。 もう一度クリックすると、矢印カーソルに戻ります。
リストボックス
このリストボックスは、上のエフェクトのリストボックスで1行だけ選択した場合にのみ表示されます。

ボタンを押して新規のエフェクトを追加すると、のように、N/A の状態で追加されます。次に、彩色画像ファイルのうちのどの色を選択するかを指定するために、まずその色をスポイトしてカラーバーを変更し、 ボタンを押してバケツカーソルに変えて、 この新しく追加した N/A の行をクリックして色を設定すると、のようになります。

この表は複数の行を選択できます。複数行を選択後上のツールバーを利用して、 削除 上に移動 下に移動することができます。

複数の行を選択している間は、下のプロパティリストが白紙に表示されます。 1行だけ選択している間だけ下のプロパティリストに選択した行を定義する各種パラメータが表示されます。
プロパティリスト
上のリストボックスで1行だけ選択した時に、その色に付随する設定が表示されます。 ここに表示される内容は、「範囲を定める色」「色の置換」で異なります。 以下をご覧ください。
「範囲を定める色」の設定
色は必ず、 彩色画像ファイル に使用されている色から選択することになりますが、基本的にエフェクト対象にした色と同じ色をまず設定します。 次に、周りの色も設定します。

例えば髪の毛の Hi が髪の毛の外にはみ出してぼかしたくない場合などがあります。 その場合、右図のように 「髪 - Hi」「髪 - ノーマル」「髪 - 影」の3色を設定し、これ以外の部分にははみ出さないようにします。 … ☆

他には頬っぺたの赤ブラシですが、このぼかしが髪の毛の上まではみ出したら不格好になります。 頬っぺたは髪の毛の奥にありますので…。 このような場合、この機能を使い、肌色の上にしかぼかしが広がらないように限定できます。

彩色画像ファイル には、色トレス線の部分がありますが、この部分の扱いがどうなっているのかという事について説明します。 この色トレス線部分は、この「範囲を定める色」に含まれるのかどうか?というと自動的に含まれます。 つまり、色トレス線が補完されるべき部分も含めた範囲が設定されます。通常は、色トレス線にグラデーションを 付けている場合であっても、色トレス線の中間までの部分が範囲となります。 この範囲をさらに手動で修正するために、「範囲の拡張・縮小」の設定があります。 色の範囲を補正するためにピクセル単位で拡張・縮小できます。(マイナスの数値は縮小)
(☆の補足)
ぼかしは光の意味なので、別に範囲を限定する必要もないのですが、(撮影時ではなく)仕上げ時にこういった効果を付ける場合には、範囲を限定する方が良いです。

もし、ぼかしを他の部品上や透明部分にもはみ出すように仕上げると、別セルに分けた部分ですべて、そのセルが最も上にあるセルになっていないと、そのボケ足の上に別セルがかぶさり、光としてボケ足の意味がバレてしまうことがあります。

そんなのをいちいちチェックするのが面倒なので、仕上げ時にぼかしを付ける場合には、ボケ足がかかる部分を同じ部分…この場合「髪の毛」内に限定しておいた方が無難で良いわけです。

さらに光として撮影時に馴染ませるように、撮影時に明るい部分を一番上にソフトフォーカスをかければ、髪の Hi が髪からはみ出ていなくても、撮影時にはみ出した感じにできますし…。
「色の置換」の設定
まず、この機能は必ずしも使用しなくても良いです。どうしても変更したい色だけをここで置換します。

「彩色画像の色」は必ず、 彩色画像ファイル に使用されている色から選択することになります。
「セル画像の色」には任意の色を選択できます。

「置換後の不透明度」を設定することで、いわゆる「ダブラシ」にできます。 ただし、通常「ダブラシ」は彩色時には行いません。ダブラシ部分を別セルに分けて仕上げるのが普通です。 なぜなら、ダブラシの不透明度は使用する背景の色によって動的に変化させなければ、 今どきのリアルなエフェクトを施した画面には合わなくなってしまうからです。 なので、ダブラシが必要なら、その部分は別セルに分離するのが普通です。 色置換色抽出パネル を利用すれば、一括して色を指定して色を別セルに分離できますので、 ここで「置換後の不透明度」を利用する機会はあまりないかもしれません。

一つ、ここで「色の置換」を使う良い例を挙げます。 頬っぺたの赤ブラシですが、頬っぺた自体の赤の部分がそのままだと赤丸の周りに光ったようなぼかしが入ることになります。 それは昔のアニメなどにはよく使われた手法ですが、頬っぺたの赤丸が丸見えです。 そこで、赤丸の部分の赤をぼかしだけには適応しつつ、中の赤丸は消してしまいたいと思います。 上の図を見てください、「頬 ⇒ 肌 - ノーマル」になっています。これによって、赤丸部分が消せます。
頬っぺたの色「ぼかし」エフェクトのみ
頬っぺたの色「ぼかし」エフェクト+肌色に置換
ビルドの設定...
このコマンドを実行すると、ビルドの設定ダイアログを表示します。

通常ビルドの設定は、カットフォルダー内の build.ini ファイルに格納され、全てのセルが同じ設定でビルドされます。しかし、場合によっては、A セルと B セルに別のビルド設定を割り当てたい時などがあります。そのような場合にこの機能を使って、複数の build_*.ini ファイルとセル名との関連付けを行います。
基本設定...

コンボボックスで選択したファイルの基本設定を変更するために、 ビルド基本設定 ダイアログを表示します。
元に戻す
ビルドパネルの状態を最後に変更した処理を取り消して元に戻します。
やり直す
ビルドパネルの状態を最後に元に戻した処理を取り消してやり直します。
すべてのセル画像を作成...(Ctrl+F5)
このコマンドを実行すると、ビューに未保存なものが無いかどうかを調べます。未保存のビューがある時、次の確認メッセージが表示されます。

ここでボタンを押すとこのコマンド処理自体がキャンセルされます。
ボタンを押すと未保存のビューを全て保存します。 そして、セル画像の作成ダイアログを表示します。
このダイアログ内のを押すと、次の処理が実行されます。
カットパネル内の全ての実線画像ファイル彩色画像ファイルから、トレス線を除去し、ビルドパネルで指定したエフェクト処理を行い、セル画像ファイルを作成します。
ただし、セル画像の作成ダイアログ内の「☐ 次からこのダイアログを表示しない」に✔が入っている場合には、このダイアログを表示することなく上記の処理が開始されます。「☑ 次からこのダイアログを表示しない」と同様のチェックは、ビルドにもありますので、後で再びチェックを外し、表示可能することもできます。
すべてのセル画像を更新...(F5)
このコマンドを実行すると、ビューに未保存なものが無いかどうかを調べます。未保存のビューがある時、次の確認メッセージが表示されます。

ここでボタンを押すとこのコマンド処理自体がキャンセルされます。
ボタンを押すと未保存のビューを全て保存します。 そして、セル画像の作成ダイアログを表示します。ただし、タイトルが「セル画像の更新」となります。
このダイアログ内のを押すと、次の処理が実行されます。
カットパネル内の全ての実線画像ファイル彩色画像ファイルから、以前セル画像ファイルを作成した後に更新したものだけを選び、トレス線を除去し、ビルドパネルで指定したエフェクト処理を行い、セル画像ファイルを更新します。
ビルドパネルの設定が更新されている場合にも更新対象になります。)
ただし、セル画像の作成ダイアログ内の「☐ 次からこのダイアログを表示しない」に✔が入っている場合には、このダイアログを表示することなく上記の処理が開始されます。「☑ 次からこのダイアログを表示しない」と同様のチェックは、ビルドにもありますので、後で再びチェックを外し、表示可能することもできます。
すべてのセル画像を削除...(Ctrl+F7)
このコマンドを実行すると、次の確認メッセージを表示します。

ここで、[ はい(Y) ] ボタンを押すと、 カットパネル内の全てのセル画像ファイルを削除します。
セル画像を作成して開く...(F7)
アクティブなビューに対応する セル画像ファイル を更新するために、 ビルド ダイアログを表示します。セル画像が更新されると、セル画像のビューをアクティブなビューと同じ拡大率および座標で開きます。
表の説明文を非表示にする
表の下部の説明文の表示・非表示を切り替えます。
説明文を表示
説明文を非表示
✔ ドッキング可能
このチェックをオンにするとパネルがドッキング可能になります。
ドッキング中の場合にこのチェックをオフにするとフローティング化されます。
このチェックがオフの時には、パネルのウィンドウを移動する際にドッキングガイドが表示されません。

パネルのタイトルバーをダブルクリップした場合の動作が、ドッキング可能かどうかによって異なります。
・オンの時 … フローティング ⇔ ドッキングを切り替えます。
・オフの時 … 最大化 ⇔ 元のサイズを切り替えます。
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