AniLaPaint 1.7/仕様/画像ファイルインポート画像ファイル(動画素材)

インポート画像ファイル(動画素材)について説明します。
このファイルを配置する場所
動画素材のスキャン作業
スキャナーの DPI 設定について
スキャナーのトリミング設定について
スキャナーのフィルター設定について
スキャナーのフォーマット設定について
このファイルを配置する場所
貴方がスキャンした動画素材の画像ファイルを保存する場所は、できればカットフォルダー内に以下のような形で格納すると良いでしょう。
Cut-005 このフォルダーがカットフォルダーの場合
Cut-005\Scan インポート画像ファイル(動画素材)を格納するフォルダーのルート
Cut-005\Scan\A A セルの動画素材用のフォルダーで内部に a01.jpg, a02.jpg, a03.jpg ...
Cut-005\Scan\B B セルの動画素材用のフォルダーで内部に b01.jpg, b02.jpg, b03.jpg ...
Cut-005\Scan\C C セルの動画素材用のフォルダーで内部に c01.jpg, c02.jpg, c03.jpg ...
このように A, B, C ... とセル毎に別のフォルダーに格納しておくとインポート時に全自動(Alt+1)で仕訳できます。
動画素材のスキャン作業
アニメ業界と同じ方法で動画を動画用紙に書いてください。
ただし色トレス線に使用する色鉛筆の種類によっては、スキャナーによって2値化の設定での2値化がうまくいかないかもしれませんので、動画を描く前に色々な色鉛筆を使って試し描きしてスキャンして2値化の設定のテストを予めしておくと良いでしょう。

その動画用紙を極力薄いタップをスキャナーのガラスに貼り付けて上記のようにタップごとスキャンしてください。スキャナーの枠がガラス面と同じ高さの場合はスキャナー枠部分にタップを貼り付けても良いです。ようは、タップの影がなるべく入らないように工夫してください。
スキャナーは複数台用意して1台はスタンダード用紙専用のスキャナーとし、タップは外さないようにしてください。アニメ制作において作画リテークはつきものです。スキャンするたびにタップを貼り付ける作業をすると全く同じ位置でスキャンできません。そうなると、スタンダード用紙の場合でも、レタッチソフトを使用して前の位置と同じ位置に動画の位置を補正する必要が出てしまい非効率になります。スタンダード用紙専用のスキャナーを用意すると、膨大な量の作業を減らせます。画像をつなぐ機能は AniLaPaint にはありません。大判セルは分割スキャン後にレタッチソフトであらかじめ画像をつないておく必要があります。
スキャナーの DPI 設定について
フルHDサイズの動画を撮る場合には、 1920×1080 ピクセルが画面サイズになります。

アニメ業界内の示し合わせで、動画の仕上げデータのサイズとして 10 % 余分に仕上げることになっています。そのため、業務用の撮影ソフトなどはそれらを前提に作られています。つまり、1920×1080 ピクセルの 110 % は 2112×1188 ピクセルになります。

さて、スキャナーでスキャンする時の DPI 値ですが、紙のフレーム枠内がちょうど 1920×1080 ピクセルになれば良いわけですが、アニメ業界が使用している動画用紙のフレームは、この DPI 値が適切で割り切れる数値になるようなサイズに設定されています。アニメ制作会社によってタップ位置とフレーム位置の位置関係は微妙に異なりますがフレームサイズは全て同じです。

日本動画協会 は個人・法人で自由に使用できるAJA推奨レイアウト用紙規格を公開しています。この動画用紙も DPI 値が適切で割り切れる数値になるようなサイズに設計されています。

これら動画用紙のフレームサイズ規格の場合、フレーム内が 1920×1080 ピクセルになるのは、 192 dpi になります。 横のピクセル数が 1920 の場合、それを 10 で割れば 192 dpi になるようなフレームサイズなのです。 フレーム内が 1440×810 ピクセルになるようにしたい場合は 144 dpi です。 4K UHDTV の場合は、フレーム内が 3840x2130 なので 384 dpi ということですね。

なお、Blu-rayディスクなどで販売する予定でかつ予算の多いアニメではフルHDが使用されますが、当面ディスクになる予定の無いTVアニメでは 1440×810 ピクセルで完成させることもあります。その場合には、144 dpi でスキャンし、 1440×810 の 110% である 1584×891 ピクセルが仕上げに必要なサイズになります。
ヘルプに使用されているサンプル画像は、フルHD 用に 192 dpi でスキャンした画像です。その場合は 110% の 2112×1188 ピクセルが仕上げに必要な画像サイズになります。
ただし、インポート可能な最大ピクセル数は、無料ライセンスでは制限されています。詳しくは、基本機能についてをご覧ください。
スキャナーのトリミング設定について
レイアウト用紙には、フレームは黒い太い線で枠がありますが、その外側に 110 % を表す薄い枠があります。 スキャン時には、トリミングする必要はありません。 インポート2値化の設定ページの 元動画の調整タブ内の ボタンを押して表示される 回転・トリミングの設定 ダイアログで行うことができます。
スキャナーのフィルター設定について
スキャナーには様々が画像フィルターが付いていますが、インポート画像ファイル(動画素材)として利用する画像をスキャンする時には、全てのフィルターをオフにしてください。スキャナーのフィルターは、見栄えを良くするためには効果がありますが、色を判別するための情報を大幅にカットすることでそれを実現しています。全てのフィルターをオフにすると、スキャンした画像は多少クリーム色っぽく保存されますが、その方が AniLaPaint では色の判別が巧くいきます。
スキャナーのフォーマット設定について
スキャナーで画像ファイルを保存する場合には、 AniLaPaint で読めるフォーマット形式にしてください。詳しくは画像フォーマットをご覧ください。
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