AniLaPaint 1.7/インポート/2値化の設定元動画の調整

2値化タブの設定で、に設定した場合、このタブは表示されません。
このタブでは「スキャンした動画素材」に対するエフェクト処理を行います。
エフェクト処理は @ 〜 F の順に行われます。
 
ホワイトバランスやその他のエフェクトを使用しないと綺麗な線として2値化できません。
ほかのタブの処理は、このタブの処理が終わった後に処理されます。
つまり、他のタブの設定はこのタブの設定次第では再調整が必要になるという事になります。
そういった意味で一番重要なのがこのタブの設定です。
➡ 操作手順のページへ
@ 回転・トリミング(Alt+T)
A ホワイト・バランス(Alt+B)
  調整しない
  色変更のみ
  色変更+皺補正
B エフェクト処理
  ☑ スライダー範囲を -100 〜 +100 に限定(Alt+'+')
  明るさ ☑(Alt+I)
    R %(Alt+R)
    G %(Alt+G)
    B %(Alt+U)
  コントラスト ☑(Alt+C)
  シャープさ ☑(Alt+H)
C ☑アンシャープマスク(Alt+M)
  
  
  
D ヒストグラム伸張
  S(Alt+S)
  V(Alt+V)
E しきい値
  カラースペース
  ☑ 白(Alt+W)
  ☑ 黒(Alt+K)
F 色の鮮明化(Alt+O)
元動画の調整結果のプレビュー画面
@ 回転・トリミング(Alt+T)
ボタンを押すと、次のダイアログが表示されます。
 
最近のスキャナーでは、トリミング位置を記憶する機能に乏しいものが多いので、スキャン時は画面全体をスキャンしておいてこの機能で一括トリミングを行うのが良いでしょう。ただし、1回のインポートで設定できるトリミングは1種類のみです。そのため、同一カット内にトリミング範囲の異なる素材がある場合には、複数回に分けてインポートする必要があります。また、その際にトリミング位置や設定などをノートに筆記してメモを残しておくか、 ボタンを押して2値化設定ファイル(*.anila_import)を保存しておかないと、後で紙の動画素材上で修正が必要なリテーク時の再インポート時に、同じ位置でトリミングできなくなってしまうのでご注意ください。
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☑ 回転(Alt+R)
☑ トリミング(Alt+T)
[ ← 選択範囲をコピー ] ボタン(Alt+C)
[ プレビュー画面の更新 ] ボタン(Alt+U)
A ホワイト・バランス(Alt+B)

スキャナーの最高画質の設定で取り込んだ場合、紙の白部分が白で表示されない場合が殆どです。それは、白に調整することで折角スキャンした画素の情報が失われてしまうからです。この機能では2値化処理の前に、画像のホワイト・バランスと微妙な紙の皺影の明度補正を行います。

調整しない
何も調整しません。色や紙の皺影の明度補正などをスキャン時に行っている場合にはこちらを選択してください。
色変更のみ
ホワイト・バランスの調整のみ行います。紙の皺影の明度補正は行いません。
色変更+皺補正
ホワイト・バランスの調整と紙の皺影の明度補正を同時に行います。皺影の明度補正は、画像をタイル状に分割してサンプリング処理を行います。サンプリング処理のためのタイルのピクセル数は、 128×128, 64×64, 32×32, 16×16 から選択できます。 このピクセル数が小さいほど細かに皺影が明度補正されますが処理時間がかかります。
B エフェクト処理
「明るさ」「コントラスト」「シャープさ」 に対しては、☑ のすぐ右にチェックをオンにした順番が 1〜3 の数字で表示されます。この数字は、エフェクト処理の順序です。

一旦すべてをオフにし、順にオンにすれば順番を変えることが可能です。
☑ スライダー範囲を -100 〜 +100 に限定(Alt+'+')
のチェックをオンにすると、 「明るさ」 「コントラスト」 「シャープさ」のスライダーの範囲を -100 〜 +100 の間で限定します。このチェックをオフにすると、-1000 〜 +1000 の範囲で変化させることが出来ます。
明るさ ☑(Alt+I)

「明るさ」 のチェックをオンにすると、この部分が使用可能となります。
スライダー部分を左右に動かすことで、 元動画の明るさが変化します。
また、3つのエディット・ボックス部分の数値を修正することで、色味の調節が可能です。

R %(Alt+R)
-100%〜100% の範囲で数値を入力して、赤の色味の調節を行います。
G %(Alt+G)
-100%〜100% の範囲で数値を入力して、緑の色味の調節を行います。
B %(Alt+U)
-100%〜100% の範囲で数値を入力して、青の色味の調節を行います。
コントラスト ☑(Alt+C)

「コントラスト」 のチェックをオンにすると、この部分が使用可能となります。
スライダー部分を左右に動かすことで、 元動画のコントラストが変化します。
シャープさ ☑(Alt+H)

「シャープさ」 のチェックをオンにすると、この部分が使用可能となります。
スライダー部分を左右に動かすことで、 元動画 のシャープさが変化します。
C ☑アンシャープマスク(Alt+M)
このチェックをオンにすると、アンシャープマスクを利用した線のシャープ化を設定します。この機能はとても時間がかかるのでデフォルトではオフになっています。アンシャープマスク・フィルターはとてもメジャーなフィルター処理なので、数値の意味はネットを検索する等してください。

単に実線をシャープにしたい時に使用するだけではなく、例えば、「シャープさ」を -900くらいに設定して画像をぼかした後で、このアンシャープマスクでシャープ化することで、動画が細い線であっても太い線でシャープな線にする際に利用することができます。

アンシャープマスクは、階調線の実線画像を使用する場合にのみに利用価値があると思います。彩色画像のみを使用する場合には、この機能はあまり意味がありません。

この処理は時間がかかるので、チェックマークを外して3つの値を全て変更してから、再びチェックを付けたほうが良いかもしれません。そのため、チェックマークを外しても数値を変更できるようにしてあります。
「量」は、シャープ化の強度を 0 〜 500 の間で設定できます。
ここでの「径」は半径の事です。 1 〜 500 の間で設定できます。
※ただし、この数値を大きくするととても処理時間がかかるので注意してください。
ここでの「閾」はしきい値の事です。 0 〜 255 の間で設定できます。
D ヒストグラム伸張
HSV プレーンに分けて、0 と 255 の近くのヒストグラムが 0 値の部分を削除し、その間の値を伸張します。

S(Alt+S)
Saturation 彩度をヒストグラム伸張します。
V(Alt+V)
Value 明度をヒストグラム伸張します。
E しきい値
ヒストグラム伸張では、ヒストグラム値が 0 の値の部分だけを伸張しますが、この設定ではカラースペースで指定されたプレーンの明度値を値をしきい値として伸張します。
カラースペース
CMYK の場合、CMYK プレーンに分割し K 黒の値をしきい値として伸張します。ただし、(255 - K) の値で設定してください。
HSV の場合、HSV プレーンに分割し V 明度の値をしきい値として伸張します。
HSL の場合、HSL プレーンに分割し L 明度の値をしきい値として伸張します。
RGB の場合、RGB プレーンに分割し RGB プレーンそれぞれの値をしきい値として伸張します。
☑ 白(Alt+W)
チェックをオンにすると、エディット・ボックスが使用可能となります。
この機能で白に近いノイズ状態の色を白にします。例えば、 250 を指定した場合、250以上の画素は全て白として認識することで、白に近い色を白へ飛ばします。また、 元動画 の 0〜250 の部分を、ヒストグラム伸張によって 0〜255 に変換するので、隣接する画素の色の滑らかさは保たれたままとなります。
☑ 黒(Alt+K)
チェックをオンにすると、エディット・ボックスが使用可能となります。
この機能で黒に近い実線部分の明瞭さを底上げします。 例えば 150 を指定した場合、 150以下の画素はすべて黒 0 と認識することで実線が明瞭になります。また、上記の 「白 (W)」 250 の例と組み合わせた場合には、 元動画 の 150〜250 の部分を、ヒストグラム伸張によって 0〜255 に変換するので、隣接する画素の色の滑らかさは保たれたままとなります。
F 色の鮮明化(Alt+O)
のチェックをオンにすると、彩度を上げることで色トレス線が黒と間違って判別されてしまう部分を減らします。色トレス線に黒のドットが混じるのを低減させることができます。あくまで効果は限定的なので、ゴミの削除タブの [ 色トレス線の色に同化する(S) ] と併用してください。
元動画の調整結果のプレビュー画面
 
このタブの処理の処理結果は、元動画のプレビュー画面に表示されます。
@ 〜 F のエフェクト設定を駆使して、このプレビュー画面が綺麗に表示されるようにするのが、このタブでの役目です。
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