AniLaPaint ver1.6 取扱説明書/コマンドオプション・コマンド

オプション・ツールバーには、使用中のツールのオプション・コマンドが表示されます。
色保護バケツ塗り矩形塗り楕円塗りなげなわ塗り多角形塗りドットゴミ取りスポイトズームハンド 
⇒ オプション無し(ツールアイコンの次のボタンなし)
矩形選択楕円選択なげなわ選択自動選択 
選択方法のオプション
色の置き換え 
置換対象のオプション
鉛筆 
直径・ぼけ具合・筆圧のオプション
色鉛筆
"直径・筆圧のオプション
単色ブラシ 
折れ線 
多角形 
"直径・筆圧のオプション

転写モードで貼り付け ⇒ ペースト対象のオプション

ツールによっては、ツールのオプションも同時に表示されます。

※これらは、他のボタンを非表示にした場合の図です。設定・コマンド、または、「オプション」上での右クリックメニューからその他のボタンも表示することができます。
カラー・コマンド
カラー・コマンド※ 別のページに説明があります。
仕上げ色トレス線(実線・色トレス線)透明色
選択方法のオプション
矩形選択楕円選択なげなわ選択自動選択ツール選択時にオプション・ツールバー表示されます。
選択範囲・コマンド ※ 別のページに説明があります。
新規範囲の選択 
選択範囲外から選択
追加範囲の選択 
交わる範囲の選択
解除範囲の選択 
交わる範囲の選択
置換対象のオプション
色の置き換えツール選択時にオプション・ツールバー表示されます。


色の置換対象
この数字の部分をマウスの左ボタンでクリックすると、数値入力モードになります。

右の▼ボタンを押すとリストが表示されるので、この中から選択することもできます。

数値の意味は、領域の選択によって変わります。
領域の選択
このコンボボックスで、色の置換対象で入力する数値の意味が変わります。
全ての領域
色の置換対象は非表示になります。(数値は入力できません)
彩色画像のビューの画像を、マウスの左ボタンでクリックすると、そのクリックした場所の色と同じ色の全ての領域が、 カラー・コマンドで現在選択されている色に置き換えられます。
以上の連続領域
色の置換対象の数値は、1 〜 1000000 px の間で入力できます。
彩色画像のビューの画像を、マウスの左ボタンでクリックすると、そのクリックした場所の色と同じ色の入力した数値ピクセル以上の連続領域のみ、 カラー・コマンドで現在選択されている色に置き換えられます。
以下の連続領域
色の置換対象の数値は、1 〜 1000000 px の間で入力できます。
彩色画像のビューの画像を、マウスの左ボタンでクリックすると、そのクリックした場所の色と同じ色の入力した数値ピクセル以下の連続領域のみ、 カラー・コマンドで現在選択されている色に置き換えられます。
直径・ぼけ具合・筆圧のオプション
鉛筆ツール選択時にオプション・ツールバー表示されます。


直径
この数字の部分をマウスの左ボタンでクリックすると、数値入力モードになります。

右の▼ボタンを押すとリストが表示されるので、この中から選択することもできます。

数値の意味は線の直径を表していますが、実際にはそのピクセル通りの線がひけるわけではありません。ボケ足があるので常に直径よりも太い線になります。数値は大体の目安と考えてください。

AniLaPaint 上で動画を描く機能などはありません。スキャンした実線画像の線が途切れている場合の応急処置として鉛筆ツールを使って線をつなぐためだけにこの機能があります。
ぼけ具合
この数字の部分をマウスの左ボタンでクリックすると、数値入力モードになります。

右の▼ボタンを押すとリストが表示されるので、この中から選択することもできます。

数値の意味は、線のぼけ具合を表しています。5段階の数値で、1が固い線、5が柔らかい線を表しています。ただし、5 px 未満だとその違いはほとんどわからないほど微妙です。
筆圧
このボタンをオンにすることで、筆圧機能が有効になります。ただし、筆圧機能を有するスタイラスペン型のタブレットないし液晶タブレットが無いと動作しません。⇒ 詳細
直径・筆圧のオプション
単色ブラシ色鉛筆折れ線多角形ツール選択時にオプション・ツールバー表示されます。


直径
この数字の部分をマウスの左ボタンでクリックすると、数値入力モードになります。

右の▼ボタンを押すとリストが表示されるので、この中から選択することもできます。色鉛筆の場合には、最大 20 px までに限定されます。

数値の意味は線の直径を表しています。筆圧を有効にした場合には、最大圧力のときの直径になります。

おそらく、色を塗るには筆圧機能は不要であると思われます。筆圧機能があると、線の太さが感覚的に増減するために、慣れていないと線をはみ出して塗ってしまうことになると思います。

最初に大まかにバケツ塗りツールでほとんどの領域を塗った後に、色保護ツールで周りの色を保護し、細かい部分を単色ブラシツールで塗るのが定石的な塗り方ですが、その場合、筆圧機能はオフにしていても問題ないと思います。筆圧機能をオフにしたほうが、若干スピードアップします。

ただ、普段からペン・タブレットに慣れ親しんでいて、感覚的に実際に塗られる太さがつかめるようになったなら、上記の工程で、色保護ツールで周りの色をマスクする工程をスキップしても、感覚的に眉毛などの細い領域をはみ出すことなく塗れるようになるかもしれません。
筆圧
このボタンをオンにすることで、筆圧機能が有効になります。ただし、筆圧機能を有するスタイラスペン型のタブレットないし液晶タブレットが無いと動作しません。⇒ 詳細
筆圧機能を使用する条件
筆圧機能を使用するには、それを利用できるハードウェアが必要です。
また、Windows 7 までと Windows 8 以降では使用している API が異なるため、筆圧機能に違いが発生します。

対応ハードウェアについて
対応しているハードウェアは、WACOM 社製のペンタブレット及び液晶タブレットのみです。

Windows XP Tablet Edition と共に WACOM 社の技術を元に作られた Tablet PC に Windows 7 や 8 をインストールして使用した場合には、筆圧機能が使える可能性が高いですが、必ず使えるとは限りません。Windows 8 以降のモダンUIを対象にしたタッチ入力型のタブレットには最初からプログラム的にも対応していません。
もしかしたら、タッチ機能のドライバを削除すればペン機能として認識できるかもしれませんが、作者はタッチ可能デバイスを一つも所持しておらず、どうなるのかは分かりませんし、製品名などを書いて作者に筆圧機能を使用できるかどうか問い合わせても、作者は一切返答致しません。そういう意味で、WACOM 社製のペンタブレット及び液晶タブレット以外はすべてサポート対象外とさせていただきます。
スタイラス・ペンの消しゴム機能
WACOM のスタイラス・ペンは、ペンの天地を逆にすると一時的に消しゴム機能として動作します。
消しゴム機能の間も筆圧機能は働きます。
Windows 7 までの OS での動作について
RealTimeStylus API 機能を使用して筆圧情報を取得しています。この API は、Windows XP Tablet Edition 2005 から正式に搭載された今となってはレガシーな API です。

この機能を使って作られた OS 付随のアプリケーションに、Windows アクセサリー内の「付箋」ソフトなどがあります。例えば、「付箋」を複数作って交互にペンで字を書いてみると分かりますが、非アクティブな状態の「付箋」にはペンの入力が入っていかないことが分かります。現在アクティブな「付箋」にのみ線が描けるようになっています。これは、 RealTimeStylus API が使用できる必須条件に、アクティブな状態のウィンドウでなくてはならない事に起因しています。

当ソフトでも同様の動作となります。つまり、垂直タブ グループの新規作成コマンドなどで、複数のビューを同時に表示できたとしても、ペン入力は現在アクティブなビューにしか届きません。

環境設定・ビュータブ 内のカーソル位置のビューを自動的にアクティブ化するチェックボックスをオンにすると、カーソルがビュー内に入ったと同時にビューをアクティブ化します。これによって、上記の RealTimeStylus API の弱点を補強できます。
Windows 8 以降の OS での動作について
Windows 8 から正式に Win32 API にスタイラス・ペンの筆圧機能がウィンドウの標準イベントの一つとして OS に組み込まれました。この機能を利用して筆圧を検知しています。

このイベントは WM_POINTER_ で始まるイベント群であり、このうち、入力属性がペン(PT_PEN)の時だけ処理しています。つまり、入力元がタッチだった場合にはスルーして筆圧を拾わないようにしてあります。つまり、ペン(PT_PEN)からの入力でない場合には OS が勝手にマウスイベントに変換するために、筆圧なしのマウス入力として動作します。

この新しい WM_POINTER_ イベント群は、MDI インターフェースに対応しています。つまり、ウィンドウが非アクティブな状態であっても、筆圧などの情報を受け取ることができます。そのため、垂直タブ グループの新規作成コマンドなどで、複数のビューを同時に表示して、それらのビューに交互にペンをストロークさせても正常に入力できます。
Windows 8 以降の OS で RealTimeStylus API を有効にする方法
Windows 8 の新しい WM_POINTER_ の方がレスポンスなども良いのですが、多少遅くて、かつ、非アクティブなウィンドウにストロークできなくなっても良いのであれば、レガシーな RealTimeStylus API を Windows 8 以降の OS でも利用することができます。これは、Windows 8.1 上で当ソフトを開発しているための開発用に残してある機能です。

環境設定ファイル(*.anila_conf)をテキストエディタ(Shift-JIS)で開き、
enablePointerEvent=false
と設定する。

ただし、この機能を Windows 8 で使用する事自体、サポート対象外の行為となりますのでご注意ください。ライセンス的に使用者に対するペナルティー等はありません。ただ、この機能に不具合があって作者に連絡しても、作者は一切取り合わないですよ…という意味でのサポート対象外です。
ペースト対象のオプション
転写モードで貼り付けツール選択時にオプション・ツールバー表示されます。

この機能を利用すると、クリップ・ボードの画像を今のビューの画像に貼り付ける時に、ビューの元の画像とこれから貼り付ける対象を半透明表示で重ねて表示し、ペイントツールを利用してその一部分だけを選択的に転写する事ができます。

この機能を利用する場面は、主に「組み線」を組元のセルから組まれるセルに転写する作業や、「合成伝票」を利用して合成した画像の1枚目をペイントした後に、他の同じ合成親の画像へ部分的に転写する作業をするために利用します。市販のレタッチソフト等を利用して一旦レイアにペーストして同様の作業をすることも可能ですが、この機能を利用することで作業が楽にできます。

貼り付け対象
このコンボ・ボックスで貼り付け対象を変更できます。
「トレス線のみ」の場合
「塗色のみ」の場合
「全て」の場合
※ このように、クリップボードにコピーした画像が既に仕上げ済みの画像であっても、その「トレス線部分のみ」や「塗色のみ」に限定して貼り付ける事が可能です。
表示
このコンボ・ボックスで貼り付け対象の表示濃度を変化させることができます。
この半透明表示は、あくまで元画像と同時に見せるために行っているにすぎません。実際に転写された部分は 100 % (不透明)になります。半透明のまま転写されるわけではありません。
「10%」の場合
「50%」の場合
転写終了

このボタンを押すか、または、ビューがアクティブな状態の時に [ESC] キーを押すことで、この転写モードが終了します。
ツール
貼り付け・転写モード 実行中には以下の様なメッセージがビューに表示されます。


このメッセージが表示されている間は、 ペイント・ツール が全て転写ツールの機能として働きます。
バケツ塗り(K)
クリックした場所の半透明の「貼り付け対象」の色の連続した部分を転写します。
色の置き換え(C)
クリックした場所の半透明の「貼り付け対象」の色と同じ部分を全て転写します。
矩形塗り(R)
矩形で選択した範囲を転写します。
楕円塗り(E)
楕円で選択した範囲を転写します。
なげなわ塗り(O)
マウスに左ボタンを押したまま移動させて囲まれた範囲を転写します。
折れ線(G)
マウスの左ボタンをクリックした場所を頂点とする幅を持った端点が丸い折れ線と重なる範囲を転写します。
多角形(P)
マウスの左ボタンをクリックした場所を頂点とする閉じた多角形の幅を持った線と重なる範囲を転写します。
多角形塗り(Y)
マウスの左ボタンをクリックした場所を頂点とする閉じた多角形内の範囲を転写します。
転写されない部分(マスキング)
ペイントツールで指定した範囲が全て転写されるわけではありません。
ビューの元画像の色が保護されている部分には転写されません。
なげなわ塗りを利用し、次のように部分的に選択して、
貼り付けます。
デフォルトの状態ではトレス線が保護されますので、元画像の保護されている「黒」や「赤」のトレス線には転写されません。もちろん、色保護を使って、特定の塗り色が保護場合されている場合でも、その部分には転写されません。
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