AniLaPaint 1.7/パネル/ビルドパネルぼかし(ガウス)

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「ぼかし (ガウス)」とは、彩色画像ファイルの一部の色を指定して、その色に対してガウスぼかしをかけるエフェクト・レイヤーです。一般的に光った感じを表現したり、頬っぺたのブラシの処理などに利用されます。

「ぼかし (ガウス):髪 - Hi」無しの場合


「ぼかし (ガウス):髪 - Hi」有りの場合


このように、エフェクト・レイヤー重ねのリストボックスの項目に設定されている色は、ぼかす対象の色を指定します。
エフェクト・レイヤー重ねのリストボックス

ここで表示されている色と同じ彩色画像ファイルの色の部分にガウスぼかしエフェクトを施します。
色を変更したい場合は、ボタンをオンにして項目をクリックしてバケツカーソルしてこの項目をクリックすると、カラーバーに表示されている現在の選択色に変更できます。
彩色画像の色

上のリストボックスで指定した色の値が表示されています。この数値を直接変更する事もできます。
別の色に置き換える

False の場合、上で選択した彩色画像の色のままぼかします。
True の場合、彩色画像の色とは別の色でその部分をぼかすことができます。
簡単に言うと、実線画像のその部分の色はそのままで、ボケ足だけは別の色にしたい場合に利用します。


この状態で、この「別の色に置き換える」を True にすると、

このようになります。ボタンを押して右側の部分の色を変えます。

プロパティリストの項目は、

このようになります。

この状態でセル画像のビューを開いてから、を押すと、

このようになります。この効果は「ボケ足」部分だけの色を別の色にするというエフェクトなので、奥のべた塗りの元の色も透けて見えるわけです。
不透明度

このレイヤーの不透明度を 0 〜 255 の間で指定できます。
値を小さくすると透明に近づきます。
上の項目で別の色に置き換えた例の状態に続けてこの値を 100 にすると、

このようになります。色の内側をほのかに別の色で光らせる感じにできます。
色の拡張・縮小

この値を 0 以外に設定すると、指定した彩色画像ファイルの色を取得した後、その色を拡張または縮小してからぼかします。
この値が 0 の時

この値が 20 ピクセルの時

値を大きくした分だけボケ足が広くなります。 逆に、マイナスの値を入力するとボケ足が少なくなります。 ボケ足を少なくする方法は、上の「不透明度」項目の値を小さくした方が良いでしょう。
ぼかしの半径

ガウスぼかしのアルゴリズムのボケ足半径をピクセル単位で指定できます。
この値が 200 の時

この値が 300 ピクセルの時

200 の時よりも、300 の時の方がボケ足が 100 ピクセル分だけ広くなります。
グラデーション使用

ガウスぼかしにグラデーションを加味する場合には、この値を True にします。

この値を True にすると、
⇦ ★
このように新たな項目が表示されます。
これらの設定の意味は、グラデーションと同じなので、そちらをご覧ください。

髪の毛の Hi の場合、「範囲を定める色」に複数の色が指定されており、広い範囲にグラデーションがかかってしまうため、グラデーションの効果が出ないので、瞳の Hi での例を挙げてみます。
グラデーション False の場合

グラデーション True で ★ の場合

この例は、「出力範囲の色指定」が False の場合です。この場合、「色限定内に追従」を True にしたら、瞳のボケ足部分の範囲内に追従となります。そこで、瞳のガウスぼかしに、角度 0 度、つまり上の方が薄い状態でグラデーションがかかっているのが確認できると思います。グラデーションは、「出力範囲の色指定」を使用しない場合で、小さい範囲の Hi などに方向づけをするのに便利です。上記の例では 0 度ですが、斜めにすることできます。
ノイズ追加

このレイヤーにノイズを追加するかどうかを指定します。

True にすると、「ノイズの設定」が表示されます。


「ノイズの発生率」
ノイズの発生率を 0 〜 1000 の間の値で指定します。
値が大きいほどノイズが多く追加されます。

「ノイズのチャンネル」
ノイズを追加するチャンネルを 0 〜 4 の間の値で指定します。
(0 = RGB, 1 = R, 2 = G, 3 = B, 4 = αチャンネル)

ノイズ追加 False の場合

ノイズ追加 True (発生率=100, チェンネル=0) の場合

これはあくまで例なので、この場面でノイズを使うことはないと思いますが…。
仕上げ時にノイズ追加エフェクトを使うと、動画が「止め」の時にピタッと止まってしまうので、 四六時中ノイズを動かす場合には撮影ソフトで付けた方が良いです。
出力範囲の色指定

True にすると、このレイヤーの処理結果の出力範囲を彩色画像ファイルの複数の色を使用して指定できるようになります。具体的には、下の「範囲を定める色」以下の設定画面が表示されます。
透明部分にはみ出す

このレイヤーの出力範囲に彩色画像ファイルの透明部分を含めるかどうかを指定します。
True の場合には、透明部分にも出力されます。
「範囲を定める色」の設定
色は必ず、 彩色画像ファイル に使用されている色から選択することになりますが、基本的にエフェクト対象にした色と同じ色をまず設定します。 次に、周りの色も設定します。

例えば髪の毛の Hi が髪の毛の外にはみ出してぼかしたくない場合などがあります。 その場合、右図のように 「髪 - Hi」「髪 - ノーマル」「髪 - 影」の3色を設定し、これ以外の部分にははみ出さないようにします。 … ☆

他には頬っぺたの赤ブラシですが、このぼかしが髪の毛の上まではみ出したら不格好になります。 頬っぺたは髪の毛の奥にありますので…。 このような場合、この機能を使い、肌色の上にしかぼかしが広がらないように限定できます。

彩色画像ファイル には、色トレス線の部分がありますが、この部分の扱いがどうなっているのかという事について説明します。 この色トレス線部分は、この「範囲を定める色」に含まれるのかどうか?というと自動的に含まれます。 つまり、色トレス線が補完されるべき部分も含めた範囲が設定されます。通常は、色トレス線にグラデーションを 付けている場合であっても、色トレス線の中間までの部分が範囲となります。 この範囲をさらに手動で修正するために、「範囲の拡張・縮小」の設定があります。 色の範囲を補正するためにピクセル単位で拡張・縮小できます。(マイナスの数値は縮小)
(☆の補足)
ぼかしは光の意味なので、別に範囲を限定する必要もないのですが、(撮影時ではなく)仕上げ時にこういった効果を付ける場合には、範囲を限定する方が良いです。

もし、ぼかしを他の部品上や透明部分にもはみ出すように仕上げると、別セルに分けた部分ですべて、そのセルが最も上にあるセルになっていないと、そのボケ足の上に別セルがかぶさり、光としてボケ足の意味がバレてしまうことがあります。

そんなのをいちいちチェックするのが面倒なので、仕上げ時にぼかしを付ける場合には、ボケ足がかかる部分を同じ部分…この場合「髪の毛」内に限定しておいた方が無難で良いわけです。

さらに光として撮影時に馴染ませるように、撮影時に明るい部分を一番上にソフトフォーカスをかければ、髪の Hi が髪からはみ出ていなくても、撮影時にはみ出した感じにできますし…。
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