技術的には、各スタッフのPCでログインしてネットワーク上にあるデータベース内のデータにアクセスして一元管理にするようなシステムにして初めて、作品の環境設定とすべてのカット・フォルダーの関連性をシステムに管理させることが可能となります。しかし、それには大量の画像データを扱うアニメの制作過程にとっては、まだまだ回線が貧弱すぎます。今どきのクラウドにデータを置いて、ローカルのフォルダーと同期する仕組みでさえ、同期にはそれなりの時間がかかります。たとえ AniLaPaint を、そういったログインを要する Web アプリとして作成したとしても、到底運用に耐えうる速度にすることは不可能なのです。かといって、複数の人でそれぞれ接続していないであろう別々のPC上で仕上げを行う現在の状態では、環境設定と各カットの関連性を一意にシステムが把握するすべもありません。