AniLaPaint ver1.6 取扱説明書
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はじめに
AniLaPaint とは?
このソフトの用途について簡単に説明します。
このソフトは、 仕上げ(彩色) 部門のみを担当するためのソフトです。
シナリオ → 絵コンテ → レイアウト → 原画 →
動画 →
仕上げ(彩色)
→ 撮影(ムービー化) → TV出力
背景原図 → 背景
仕上げ対象になる動画は、業務用の
作画方法
で紙に描いたものを対象にしています。
たとえばこんな感じの動画を紙に描いてスキャナーなどで取り込みます。(三脚固定のデジカメ撮影でも可能)
次に AniLaPaint を起動して、この画像を
インポート
します。
インポートとは、 AniLaPaint で処理できるように2値化作業を行うことを言います。
2値化処理では、自動的にノイズなどの
ゴミを消去
したり、途切れてしまっている塗り境界にあたるトレス線を
自動的に繋いだり
できます。
インポートでは
実線画像
と
彩色画像
と呼ばれる2つの画像が生成されます。
インポートの細かい設定などに関しては… (これは説明が面倒なので)、後で 「
インポート
」 の項目をご覧ください。
実線画像はこんな感じです。
彩色画像はこんな感じです。
その後、実線画像のインポート時の自動処理では残ってしまっているゴミなどを取り除きます。
彩色画像の方のゴミは残っていても放置します。後で自動で消去されます。
彩色画像はこんな感じで色を塗ります。
ほとんどバケツ塗りでいけます。色トレス線もこのまま放置してOKです。細かい塗り残し穴があっても構いません。
次に、ビルドの設定を施して… (これは説明が面倒なので)、後で 「
ビルド
」 の項目をご覧ください。
ビルド処理によって自動で
「色トレス線消去」 「塗り残し穴の近い色での補完」 「色ごとに設定したエフェクト処理」
等が施されます。下の例では行っておりませんが、
「特定の色のダブラシ化」
もこの段階で行います。
その結果生成されたセル画像はこんな感じになります。
今まで透明部分は白でしたが、セル画像は
アルファチャンネル
で本当の意味で透明になっています。
当然、1枚1枚個別に処理するのではなく、カット単位で処理できるようになっています。
次に、色パカが無いか確認する必要があります。
そこで、色パカのチェック用にタイムシートを作成します。こんなかんじでです。
左のタイムシートの画面も右の合成画像の画面も Direct2D 描画なのでヌルヌル動きます。(高い GPU ならば…)
右下のバーを左右にドラッグすれば、一部分のアニメーション表示ができるのでパカを見つけやすいです。
ボタンを押すと、 avi ファイルが作成されてメディアプレーヤーなど OS に設定されているソフトが起動して再生されます。
ただし、このタイムシート機能はあくまで色パカを見つけるためのものなので、カメラワーク機能などはありません!
だけど…、色パカのためだけにタイムシート入力するのは無駄かも…。せっかく入力したタイムシートは他で流用できないのか?
⇒ できます!
タイムシートのエクスポート...
コマンドで、タイムシートを以下のソフトのフォーマットに変換して出力できます。
ねこまたや さんの「りまぴん」
bryful さんの「AE_Remap Exceed」「cellRemap」
レイヤー毎の素材を AVI に保存...
コマンドで、その時のそれぞれのレイヤーの画像素材を
動画ファイル
として出力可能です。
合わせてご利用ください。
いやいや、動画ではなく、単品のセル画像ファイルを撮影ソフトに流し込みたいのだけど…?
⇒ できます!
エクスポート
機能を使えば、様々なフォーマットに変換して指定したフォルダーにセル画像を出力できます。
( ただし、無料版は BMP のみです )
いやいやいや…、撮影ソフトも AfterEffects も持ってないから…、 Adobe Premiere で編集したいのだが…?
⇒ できますとも!
レイヤー毎の動画を AVI に保存...
コマンドを使えば、タイムシートのタイミングの動画をレイヤー毎に素材として動画ファイルとして出力できます。これを素材に Adobe Premiere で編集してみてはいかがでしょうか?
かなりざっくりとした説明ですが、以上が AniLaPaint で出来る事の概要になります。
無料版は無料なので、まずは使ってみてください。
そのうえで、あなたの作業の効率化に寄与するのであれば、ぜひとも購入を検討していただければありがたいです。
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